マイクロチップについて
マイクロチップとは…
1. マイクロチップ(MC)は、鉛筆の芯の先ほどのちいさなICチップです。それぞれに、世界に1つしかない番号を記憶しています。MCに書かれている番号は、専用のリーダーという装置を使って読むことができます。リーダーをMCに近づけると、リーダーが発する電波にMCが反応して番号を送り返します。これをリーダーが感知してデータを読み取るのです。MC自体は電源を必要としないので、電池の交換は必要なく、一度動物の体内に注入すれば一生交換する必要はありません。
2. MCは、専用の注射器で動物の背中(肩甲骨の周辺)の皮下に注射します。見た目は太い注射針ですが、動物に悪い影響を与えることはありません。
3. 迷子や、首輪や迷子札を外している場合、何らかの不審がある場合、マイクロチップの番号を読み取り、飼い主の住所などを確実に検索し、返還することが出来ます。
4. 迷子札を付けている犬が、動物管理センターに収容され、処分される事例が発生しています。 盗難にあった犬を見つけても、自分の飼い犬とは証明出来ずに、取り返すことも叶わず、遺棄されてしまうことがあります。マイクロチップを装着していれば、このような不幸にあう事はありません。
マイクロチップを装着していれば…
マイクロチップの注入と安全性
MCは動物病院で獣医師に注入してもらいます。注入の方法は、一般的な皮下注射とほとんど変わらないため、動物に負担をかけることはありません。
また、注入されたMCは、動物の体の中を移動しないように表面に特殊な加工がされています。安全性についても、さまざまな臨床試験が行われて証明されています。
あなたの家族がいなくなった時は…
MCには、国・メーカーコード、動物種コード、個体番号等が組み合わされた世界でただ一つの個体識別番号が標識されています。
MCを注入した動物とその飼い主のデータはデータベースに登録され、センターで管理されており、MCを注入した動物が発見された時には、その個体識別番号をセンターに照会することによって、即座に飼い主の電話番号等の検索が可能で、飼い主に連絡をとることができます。
また、動物がいなくなったとき、そのデータを飼い主から獣医師を通じて動物管理センターに連絡し、迷子動物の捜索に役立てることもできるのです。
特に、地震等の大災害の際には、MCが動物と飼い主を結び付ける確実な絆となることはいうまでもありません。
使用可能対象動物および注入時期は…
MCの使用は哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類に可能である。犬・猫への
チップの注入は、通常犬は生後2週間齢頃、猫は生後4週齢頃から可能である
が、個体差を考慮すべきである。
犬・猫以外の動物の場合は、その種類・大きさ等を獣医師が判断して注入時期を決定する。
AIPO(アイポ)のマイクロチップを利用した動物の個体識別事業
AIPO(動物ID普及推進会議)は、(財)日本動物愛護協会、(社)日本動物福祉協会、(社)日本愛玩動物協会、(社)日本動物保護管理協会と(社)日本獣医師会により構成される組織で、平成14年度から、MCを利用した犬・猫等の家庭動物の個体識別を普及する事業を推進しています。
AIPOがMCを利用した動物の個体識別事業を推進するためには、それぞれの地域における行政機関の協力が必須の条件となるため、各自治体に協力をお願いしています。あなたの動物にMCが注入されていても、各自治体の動物管理センター等、動物保護をした行政機関の施設でリーダーを当てて、MCを読み取ってくれなければ何の役にも立たないからです。
これまでに、行政の協力が得られて事業が実施された地域は、多くありませんでしたが、平成18年の改正動物愛護管理法
施行以後、全国の自治体でリーダーの設置、MC読み取り体制の整備が進んでいます。あなたのお住いの地域での取り組み状況は、各自治体にご確認下さい。